第 027 回
吉野山へ向かう道は、一本ではない。
下千本・中千本・上千本と、山を縫うように続く参道を、人々はそれぞれのペースで登っていく。誰かに「こちらへ」と連れられるわけでも、誰かが代わりに登ってくれるわけでもない。一歩ずつ、自分の足で進むほかない。
そして振り返ったとき、ようやく気づく人がいる。
「ここまでの道は、自分がつくってきたのだ」と。
誰かに敷かれたレールを歩かされてきた?
そうではない。
やはり 自分 が選んで来たのだ。
あなたの前に道はなかった。
あなたが歩んできたところに、あなただけの道が出来た。(ref.高村光太郎)
自分の人生は、自分の責任。
誰かのせいにも、何かのせいにもできない——それは、自分が選んできた証だ。